ULTRA-HIGH STRAIN RATE
極限環境下における材料特性測定法の開発
球体衝突と押込み試験から、材料が一瞬で変形するときの強さを読み解きます。
従来法では評価が難しい 10⁴ s⁻¹ を超える領域に対し、衝突体の直径と速度を変えてひずみ速度を制御。最大 10⁶ s⁻¹、さらに極低温(−196℃)から超高温(1500℃)までを視野に、金属・セラミックス・複合材料の特性評価法を構築しています。
- 10⁴–10⁶ s⁻¹
- −196〜1500℃
- 球体衝突・押込み
EXTREME MATERIALS MECHANICS
航空宇宙機器の材料が曝される極低温・超高温・超高速の極限環境。
極限環境における一瞬の変形を測り、次世代の材料設計につなげます。
伊藤研究室は、公立諏訪東京理科大学 工学部 機械電気工学科の材料力学分野の研究室です。球体衝突試験や球圧子押込み試験、材料の組織観察、数値解析などを組み合わせ、極限環境における材料の特性、変形・損傷メカニズムについて研究を行っています。
NEWS
2026年以降の研究成果・受賞・発表・研究助成を掲載しています。
出典:researchmap(2026年7月15日確認)
RESEARCH
極限環境と材料評価に挑む6つの研究テーマ。図にカーソルを合わせると、試験現象が立体的に浮かび上がります。
ULTRA-HIGH STRAIN RATE
球体衝突と押込み試験から、材料が一瞬で変形するときの強さを読み解きます。
従来法では評価が難しい 10⁴ s⁻¹ を超える領域に対し、衝突体の直径と速度を変えてひずみ速度を制御。最大 10⁶ s⁻¹、さらに極低温(−196℃)から超高温(1500℃)までを視野に、金属・セラミックス・複合材料の特性評価法を構築しています。
IMPACT DAMAGE
高速で飛来する異物が、薄板や構造部材に与える変形・貫通損傷を評価します。
航空機構造を想定した高速衝突試験と数値解析を組み合わせ、衝突速度、板厚、材料特性が変形と損傷に及ぼす影響を整理。より安全で軽量な構造設計につながる評価指標を探ります。
THERMAL BARRIER COATING
高温環境でエンジン部材を守る多層コーティングの損傷過程を調べます。
セラミック遮熱層に固体粒子が衝突したときのき裂発生と界面損傷を、極低温から超高温までの温度条件を考慮して観察。層構成や温度が耐衝撃性に与える影響を明らかにし、長寿命化を目指します。
COLD SPRAY
材料を溶かさず、微粒子を高速で衝突させて皮膜をつくる技術を研究します。
数十 µm の金属粒子が基材へ衝突し、塑性変形して付着する瞬間を実験と解析で追跡。粒子・基材の変形、界面温度、結合状態の関係から、高品質な成膜条件を探ります。
HIGH-ENTROPY ALLOY
複数の元素からなる新しい合金が、過酷な環境で示す強さと変形を捉えます。
極低温(−196℃)から超高温(1500℃)まで温度とひずみ速度を変えた試験から、組成の異なる原子がつくる複雑な構造と力学応答の関係を比較。航空宇宙・エネルギー分野で使える耐熱・耐衝撃材料の設計指針を考えます。
IN-SITU NON-DESTRUCTIVE TESTING
構造物を破壊することなく材料特性のその場測定を可能とします。
独自の球体衝突試験法の理論を応用し、簡便かつ非破壊的な材料特性の測定法を開発。微小球反発試験機を用いて球体を材料表面に低速(~10 m/s)で衝突させ、衝突速度と反発速度を計測するだけで材料特性(ヤング率、降伏応力など)を測定可能にします。
詳細はこちらFACILITIES & METHODS
現象をつくる、測る、観る、再現する。複数の方法を往復しながら、材料内部で起きていることを解明します。
圧縮ガスにより加速した球体を高速で試験片表面に衝突させることで超高ひずみ速度域の変形・損傷を再現します。また、当研究室独自の理論によって様々な材料特性を測定可能です。使用可能な球径:φ0.5~6 mm、衝突速度:~700 m/s、試験可能温度:−196~1100℃
株式会社島津製作所製の精密万能試験機AGS-5kNXに球圧子押込み試験用の治具を搭載し、試験片表面に球圧子を押し込むことで準静的なひずみ速度域の材料特性を測定します。押込み速度:~100 mm/min、試験可能温度:−196~500℃
有限会社昌永工機製の微小球反発試験機eNM3A10(写真は試作機)で、φ3 mmの球体を最大10 m/sで試験片に衝突させた際の衝突速度と反発速度を測定することができます。
MSC Software製の解析ソフトMarcを用い、独自のサブルーチンを導入するなどして、コールドスプレー法における粒子の変形解析や、新しく考案した理論の検証などを行っています。
PUBLICATIONS
伊藤 潔洋・北原 佑馬・土屋 紳・市川 裕士|溶射 63(1), 3–12
Kiyohiro Ito, Yuji Ichikawa|International Journal of Impact Engineering 206, 105435
Materials Transactions 64(6), 1210–1216
Materials Transactions 62(12)
Journal of Engineering Materials and Technology 142(2), 021005
PRINCIPAL INVESTIGATOR
材料が通常とは異なる速度・温度で示すふるまいを、実験と力学モデルの両面から研究しています。高校生・受験生にも「一瞬の衝突から何が分かるのか」を直感的に伝えられる研究室を目指しています。
大学公式プロフィールLAB MEMBERS
2026年度の在籍学生と、年度別の研究室メンバーです。
M1 大学院1年
1名B4 学部4年
7名メンバー情報:研究室提供資料(2026年度)
EVENT
研究室での交流や年間行事を、日付の新しい順に紹介します。
茅野市運動公園の焼肉広場にて、藤原研究室と合同でバーベキューを開催しました。卒業生も参加して大いに盛り上がり、親睦を深めました。
新たに研究室に配属された4年生および大学院生の歓迎会を、大学近くの炭火焼肉信州亭にて開催しました。
イベント情報・写真:研究室提供資料(2026年度)
ACCESS
工学部 機械電気工学科
〒391-0292 長野県茅野市豊平5000-1
JR茅野駅西口から「理科大行き」バスまたはタクシーで約10分。バスは終点「理科大」で下車してください。